ファッション業界の流行色の仕込みがひどすぎる。

こんにちは、かな?
キャラクター生地の【夢木綿】の店長、オオキです。

【夢木綿】地方も先週末ぐらいから急に寒くなりました。
みなさん、いかがお過ごしですか?

2週間ぐらい前にうちの70歳を超えた母親が、いきなり『あんた、なんや今、鬼滅の刃とかいうのがえらい流行っとるらしいなぁ。あんたんとこで生地にしてへんの?』って言い出しよりました。

今ごろ何をいっとるんやと愕然としましたが、まぁ小さいお子さんやお孫さんがいない家庭ではこんなもんなんでしょーよ。まず興味がない。
でも、日本中で鬼滅の刃から最も遠いところで生活しているうちの母親までが言いだしたからには、これでほぼ日本中が妖怪ウォッチを知っていると思われ….www。 まぁえらいことです。

この間なんか、うちに帰る途中の電車で久しぶりに座席に座れてやれやれと思っていたら、隣に座る40代のオッサンも鬼滅の刃のダウンロード版をタブレットで観てたし。

『はやりもん』というのは恐ろしい限りです….


で、今日は世の中の流行りもんを考える不定期シリーズ(今、考えた)で、【世の中の流行カラーはとっくに仕込まれとる!】というのをテーマにしたいと思います。

まぁ、キャラクター生地の世界では流行のカラーなんかは追っかけませんし、おとこの子の好きな色、おんなの子の好きな色、は常にキャラに合わせて考えてますけど、ある程度決まりきったパターンがあってそれほど面白くない。でも、ことファッションの世界になると流行のカラーというのが必ず作られております。それも毎年。

で、知ってました?
流行りのカラーってとっくの前に仕込まれてるって。


だいたい夏のバーゲンが終わると店頭の色はガラッと一斉に変わるでしょ。テレビとか雑誌でもやれ【今年の流行色はこれ!】みたいにあおってくるじゃぁないですか。
で、ああいった流行りのカラーはとっくの前から仕込まれるっての、みなさん知ってはりました?

あれってだいたい2年前ぐらいから仕掛けられてるんですわ。それも全世界レベルで。世界中で仕組まれてるという恐ろしきふぁっしょん・とれんど….。


フランスにあるインターカラー(世界流行色委員会)に加盟国(何か国ぐらいかは忘れた。多分15か国未満。でもってヨーロッパとアジア中心でアメリカやカナダは非加盟なところがなんとも…)が集まってですね。年2回(春夏・秋冬)流行りのカラーについてゴニョゴニョ話し合いながら選んでるんですわ。

で、これが実際のシーズンの約2年前!
1色に決めるんじゃなくて、40-50色程度をブック形式にして発表してまして、この発表された色のこともインターカラーと呼んでます。

で、日本の場合は実際のシーズンの1年半前にはインターカラーをアレンジして“日本で流行る色!”(『アドバンスドカラー』といいます)を業界団体の元締めみたいなのが発表します。この団体はJAFCA。興味があったらググってください。

そしてそれをもとにして生地のメーカーがそのアドバンスドカラーを取り入れた素材を発表したりしていくわけです。
これが実シーズンの1年前。

そうやって半年前にはアパレルメーカーが展示会を開く。デザイナーコレクションやらの展示会ですね。

で、やっと実際のシーズンになって店頭に並ぶ、と。


うーん、書いててもこれ業界じゃぁ普通のことだけど、やっぱり流行のカラーが仕込みってのはおかしくないかい?

ただ、このインターカラーなんちゃらは責任回避なのか、【あくまで予想ですから】みたいなことをいつも言っとりますし、実際にはヒットする年もあれば大外れする年もある。景気にも左右されるしな。

ここ数年のインターカラーは“アースカラー”っぽいのが流行りのようですが、ワタクシ、キャラクターの生地屋さんですので詳しいことは知りません。

2014年秋冬のインターカラーは、テーマが“ポリフォニー”。ぽりふぉにい?これ『複数の音が重なりあう』という意味だそう。で、パステル調のカラーから原色に近いものまでがグループ分けされてる。

ファッションに興味のないオッサンとしては(夏は会社に来るのもいつもポロシャツとチノですし)だからどうした?と言いたいところだが、書いてて思った。
これ、若いおかあさんたちならみんなワシより知っとるやろ、と。


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