ウィズコロナで北欧ブームが再び来る!
世の中の北欧ブームはもう数年前に一度終わったかのようですが、これからウィズコロナでまちがいなくもう一度北欧ブームがくるよね。というのが今日の主題。
どういうことかと言いますと、手芸、雑貨の世界ではここ10年“北欧ブーム”でございますが、たしかに生地、雑貨の世界では、“マリメッコ”やら“イッタラ”やら、“アルテック”なんかが人気のようです。
そんななかでもやっぱり“マリメッコ”は別格。値段もメチャ高いしね。
北欧のイメージって、やっぱり寒そうなところってのがありませんか?
でもって、どの生地デザインもどの雑貨も暖色を生かした、うーん、うまく言えないけど『あたたか味のある』テイストを感じるでしょ?
やっぱ寒いところだけによりそっち系の色遣いが多いような気がいたします。
それとやっぱナチュラル感、でしょうか?
ものの本には
“シンプル&モダン” とか、“余計なものをそぎ落として機能を追求したら、究極のデザインになった!”とか、“日本人の感覚、和のテイストになぜかマッチ。” とかとか、語られておりますが、まぁそうなんでしょーよ。
ワタシもそこのところは全く同意するわけですが、こういった北欧ブームってのはいったいいつごろから?またなぜ?日本で始まったのか、といつものように疑問モードです。
IKEAの日本進出か?それともH&Mか?
調べましたよ。
じゃーん、正解は越後製菓!じゃない。 『かもめ食堂』!!
でもワタシもこの答え半信半疑です。しかし調べていくと、IKEAでもなくH&Mでもない。すべては2006年公開のこの映画から。ロングラン公開でじわりじわりとファンが広がり、それでIKEAに注目が集まり、乗っかってH&Mの進出となるわけです。
ご参考までにIKEAの日本出店は2006年4月。最初は船橋に。そしてH&Mはというと2008年に銀座にオープン。で、『かもめ食堂』は2006年3月公開です。
その後はご存知の通り、スウェーデンから始まった北欧ブームはまたたくまにお隣フィンランドへと広がり、マリメッコやら、iittala(イーッタラ)などのブランドがおしゃれー、ってことになり、さらにはデンマークから向こうのMujiみたいな(?)、“Tiger”やらが上陸。その後もアパレルを中心としたブランドが続々と日本上陸を果たしております。
ついでに言うと、ゲームの世界ではフィンランド発の“アングリーバード”がひょっとしたらスーパーマリオのようなキャラクターになるんでは?と言われておりましたが、どうなったんでしょうか?やっぱり無理だった模様。
でまぁ荒っぽく言い切っちゃうと、すべては『かもめ食堂』以前と、以後に分かれる。
2005年までに北欧のブランドで広く(ここ大事です。知る人ぞ知るじゃなくけっこう知られている、というのが重要です。)認知されてたのは、ノキアとエリクソンと、それからエレクトロラックスと、うーん、ヘリーハンセンと、あっ!ボルボがあったわい。
偏ってますけど、こんなところじゃなかったですか?
で、そんな北欧テイストですが、じゃ、その後どうなったか言うと。
いろんな人の話を聞くと、もう『何でもかんでもスカンジナビア!』みたいなブームは終わったようで、2014年以降はかなり落ち着いた感じでブームは細々と続いてきたわけですね。
特に『急げ急げぇっ!!』と2011年ぐらいから、日本人はまだ知らんだろうから、「早いとこもってきたもん勝ちよ!」みたいなノリでがさごそと仕入れてしまったブランド、特にアパレルブランドの撤退がありましたわ。
それから言っちゃうと、中には現地では全然ブランドアピールできてないような、ローカルのショップブランドも持ってこられてますしねぇ。(武士の情けで名前は出さんが、早いこと撤退すべし。)ひどいよなぁ。
今はFacebookでかんたんに現地の人ともコンタクトできるので、そのあたりのブランドの情報もローカルから聞いてわかっちゃうんですよ。すごい世の中になったもんだ。
で、これからの北欧ブームですが、本当に好きな人に支えられて、長く細く続いてきたムーブメントに加えて一周回って好きになった人が加わってきます。
これからの世の中は『ウィズコロナ』が一つの大きなキーワード。たまたま大きな流れになったソロキャンプを始めとしたアウトドアブーム。
アウトドアと北欧、ソーシャルディスタンスと北欧はマッチングがすごくいいでしょ?
別にこんなのは個人の好き嫌いの世界ですからどうでもいいっちゃぁいいんですけど。北欧家具や、北欧雑貨、インテリアの世界を追求するのは結構大変でもあります。
というのは、LOHASやらの思想に支えられている分にはいいんですけど、そこを外しちゃうとシンプルなんだけどなんかボロッちい、と見えてしまうことがある。
で、一回そういう風に見えてしまったり、北欧テイストを理解しようとしない、身内なんかが『うーん、なんかボロくない?』というようなニュアンスのことを言ったりしてしまうと、ガラガラと自分が積み上げたものが壊れていったりするのであります。
仕方ないですよ。もともと余計な機能を付けないで、一つの能力に絞って磨き上げたものが多いんで、当然デザインもシンプルになるし、価格も余計な機能がない分、(現地では)おさえられている。だから日本人の“あったらいいなぁ”にこたえるような考えは初めっからない。
一人北欧ブームを続けるには、そこを耐えねばならんのです。
で、そんな時にも『かもめ食堂』見るといいよ。というおはなし。
初心に戻れて、フィンランドのよさげなところが再認識できる、というわけです。