うちのワンコのお話(前編)

最近、たちの悪いブリーダーの仕業と思われる犬の遺棄事件があったりで、心を痛めています。もう私にしてみれば考えられんです。
ホント、見つけて極刑にしてやりたい。

政府もブリーダーやペットの販売は登録制ではなく、資格試験を設けて免許制にすればいいのに、と思うであります。
もしこれ公約にしてくれたらその政党にワタシ一票入れますから。


というわけで、今日はうちのわんこ2匹について、詳しい紹介もかねて書いてみようと思います。

まずプロフィールから。

★ “ランちゃん”
メス、13歳、ヨークシャーテリア
体重; 約4.3KG
2008年2月29日生まれ (適当にワシが決めた。)
韓国、釜山市出身

たれ耳と受け口、ちょいちょい出てるベロがチャームポイント?
病弱。(胃腸が弱く、よく下痢するし、時々血便も出る。それから左後足に
膝蓋骨脱臼〔パテラ〕があります。)


★ “カールくん”(サムネイルはカールくんです)
オス、12歳、雑種(ヨーキー x マルチーズ)
体重; 約4.6KG
2009年6月20日生まれ (これは正確です。)
韓国、釜山市出身

実はランちゃんの息子!
昔は超健康でした。鉄の胃腸を持つ。だけど軽度ヘルニアがでたことあり。

現在は心臓、肝臓に難あり。胆石持ち。それからいぼができやすい体質。

2年前にステージ1の上皮がん腫瘍を除去。


はい。2匹とも韓国出身です。だから日本語の他に韓国語のコマンドも分かります。


たとえば、
『おすわり』 = アンジャ
『待て』   = キダリョ
『お手』   = ソン
『おかわり』 = イッチョッソン

カタカナで書いたらこんな感じ。

これ動物病院の待合室でやらせると、他の患畜さんやその飼い主さんも『すごーい!』と言ってくれますが、大したことないです。韓国出身ですからボクより多分韓国語分かってます。

で、彼らがどうして日本にやってきたか、まぁどうやってワタシが日本に連れてきたか、について書こうかと思います。


2匹は元々は釜山で他もう一匹のヨーキーと一緒に3匹で一人暮らしのおばさんに飼われていました。
で、2010年の5月にこのおばさんが自宅で亡くなったんです。で、周囲の人に発見されるまで一週間ほど3匹はそのまま自宅でおばさんに寄り添ってたそうです。

隣の部屋の人が発見して保護。で、この隣の人はもう少し若いお姉さんでこちらも一人暮らしでマルチーズを飼ってた。(そのマルチーズがカールくんの父親でした。)
そして保護されてしばらくしてから近くの動物病院が紹介するシェルターに3匹一緒に連れていかれました。
その頃、ランちゃんは2歳半。カールくんは1歳。



ここまでが2匹のプロフィールでして、ボクとも全然関係なかったんですが、ちょっと寄り道して、他のわんこの話から。

その日、ワタシは釜山に出張してて、土曜日に日本に帰る予定がシートが取れずに日曜に帰ることになったんで、土曜の昼頃にめし食いに行くかと思って街を歩いてたんです。そしたら、大通りを挟んで反対側で停車していたタクシーの運転手が小さい犬(チワワ)を蹴飛ばしている。

思わず『こらー!何してんねん!』と怒鳴りました。韓国語で。そして大急ぎで地下道を通って道路の反対側に行き、そのチワワを抱きかかえました。
運転手はワタシを飼い主だと勘違いしたようで、ばつが悪そうに『いやぁ、クルマの下に潜り込んで動かないから…』などと言い訳をしてました。

見ると、チワワはドロドロにほこりをかぶって、おまけに額にけがをして血を流しています。多分交通事故にあったか、と思い、また季節は2月頃でしたので
寒くてタクシーの下に潜り込んだんでしょう。
すぐにそのタクシーに乗り込んで、『すぐそこに動物病院があるからそこまで行け!』といい、運転手はぶつくさ言いながら動物病院に向かいました。獣医の先生に診てもらうと、幸い大きなけがはしておらず額の傷の表面だけで消毒をしてエリカラをして処置は終わりました。

よかったと思いつつも、さてこのチワワ君、どうしたものか。

動物病院にもう一度チワワを抱きかかえたまま引き返して話をしたが、『ここに置かれてもどうしようもない。』と。『最後には保健所に引き取ってもらうことになる。..』ということでした。
それで仕方がないんでそのチワワを抱きかかえてホテルにこっそり戻ったんですが、こっちは出張で釜山に来ている身なんでどうしようもない。なんか途方に暮れて。でもそいつは『この人がオイラを助けてくれたんだ!』とわかってんのかどうか、ぴったりくっついて離れようとしない。

思わず涙が出てきました。


でも泣いてばかりもいられないんで、とりあえずネットを開いて釜山にある動物病院に手当たり次第電話をかけて、保護してくれるシェルターを紹介してくれないか?尋ねてみることにしました。

幸いなことに3-4軒目ぐらいに電話をかけた動物病院が、『個人で保護してる人がいるから聞いてみる。』と言ってくれて、『大丈夫。シェルターに入れるからすぐ犬を連れてきてください。シェルターの人が1時間後に病院に来てくれるから。』ということで。

ワタシもせっかくだからと、チワワ君と一緒にそのシェルターまで行って、保護の状態を見せてもらうことにしました。

その動物病院からタクシーで20分程度かな。その人が個人で保護犬を飼育しているシェルターは影島(ヨンド)という釜山中心部の対岸の島にあります。

保護主さんは一人で美容院を運営している美容師のおばさんで、シェルターはその美容院のあるビルの地下を改造して、約30匹の保護犬を収容しています。で、たまに近所の学生が手伝ってくれたり、お客さんで犬好きの人が手伝って
くれたりしていますが、基本的にはおばさん一人ですべての世話をしています。そしてかなり劣悪な環境です。おばさんが掃除をしていますが、ボクも手伝わずにはいられませんでした。はっきり言って糞尿のせいで目が痛い。


欧米と違って、韓国ではペットを飼うのはまずペットショップからで、シェルターから保護犬を引き取るという考えは、まず一般的ではない。

『まずシェルターから。』というのは欧米では一般的だし、ワタシもアメリカに住んでいた時にはペットショップなんかまぁ見なかった。
犬を飼いたい人は、まずシェルターに連絡する。どうしても子犬から育てい、
という人はブリーダーに直接予約をして生まれてきた子犬を9週目以降に引き取る、という形をとります。(アメリカだと8週間は必ず母犬のもとで一緒にすごさせねばいけない。法律で決まっていてこれに違反すると逮捕されたり罰金刑が待っています。)

そんな事情もあってこの後の後編でお話しますが、この美容師さんの個人運営のシェルターにワタシも深くかかわっていくことになります。そして、みなさんお察しの通り、うちの2匹のわんこもこのシェルターに入っていました。


さて、放浪して交通事故にあったらしいチワワ君は【ハナ】という名前をつけられて無事シェルターに引き取られることになりました。ハナは“ひとつ”の意味。日本語で言えば”ハジメくん”か。今後は傷を治して、体力を回復させながら、新しい里親さんが見つけてくれるのを待つことになります。


後編はシェルターに関わったことと、うちのランちゃんとカールくんを日本に連れて帰るまでのお話をさせてください。

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